建売ではなく注文住宅となると、軽く2,000万円を超えてしまうので、とても1,000万円台で建てることはできないとお考えの方が多いかもしれません。
しかし1,000万円からでも注文住宅を建てることは可能です。いくつかの注意すべき点を確認しておきましょう。
大手ハウスメーカーにも意見を伝え、見積もり依頼をする
1,000万円からの注文住宅というと、選択肢はローコストハウスメーカーしかないと感じるかもしれません。
しかし大手ハウスメーカーを利用しても、1,000万円台でも建てられます。
まずはローコストメ－カーだけでなく、大手ハウスメーカーにも見積もりを出して見積もり金額を比較しましょう。大小に関わらずほとんどのハウスメーカーは、こちらの要望に従って1,000万台の見積もりを出してくれるので、価格だけでなく家の材質や備品などの違いにも注意しましょう。
見積もり金額が同じであっても、使用する材料を落として価格を下げているメーカーがあれば、こうしたメーカーは省くようにしてください。
自分の指定する金額に合わせ、なおかつ良い材質を使用する見積書を出したメーカーを選ぶようにしてください。
ハウスメーカーによって安くできる材料が異なる
特定の床材を使用したいという要望があるかもしれません。
同じ材料であってもハウスメーカーによって仕入れの値段が異なるため、最終的な値段も異なってきます。要望する材料がある場合は、全てのハウスメーカーに遠慮なく値段を聞いてみるようにしましょう。
これは戸やドアなどの建具も同じ事で、ハウスメーカーによっては廃盤になったものを格安で使用してくれる事もあります。
土地の形によっても建設費用は大きく変わる
同じ40坪の土地であっても坪30万円の場合もあれば、坪40万円になる場合もあります。
坪単価をどう表示するかに関して明確な法律上の規定がなく、各ハウスメーカーや施工会社によって計算方法が異なるため、坪単価に差が出ることがあります。
さらに注文住宅を建てる土地の形によっても、坪単価には大きな差が出てきます。通常は四角形に近い方が建設しやすいため坪単価が安くなり、外形が凸型の土地は基礎工事費用が高くなるため、坪単価が上がる事もあります。
注文住宅を建てる場合は、単純に坪単価だけで建設費用を計算するのではなく、見積もり書の総額と家の材質とのバランスに注意しましょう。
また土地から購入する場合は、建設費を1,000万円台にするために、変形の土地ではなく正方形に近い土地を購入する事も重要です。
さらに地盤の緩い軟弱層が深い土地に家を建てると、100万単位になる杭を打ち込む工事が必要となります。
杭を打ち込むと工事費が増えてしまうので、杭を打つ必要がない軟弱層の浅い土地を探すのも、1,000万円からの注文住宅には欠かせない要素です。家族の安全に直結するような基礎工事や地盤工事などの面は、決して妥協できないので土地購入は慎重に検討しなければなりません。
費用のかからないデザインを選ぶ
どのような材料や材質で住宅を建設するのかによって、注文住宅の建設費用は大きく変わってきます。
妥協できる部分は妥協し、こだわる部分は妥協しない事で建築費用を抑えつつ、満足できる1,000万円注文住宅を建てられるでしょう。
妥協しても良い部分
実際の生活に直接影響しない部分については、設計の段階で妥協できます。
家の外観にこだわりたい方もいると思いますが、外観は生活に大きな影響を与えることはありません。シンプルなデザインの外観や屋根にすることで、建設費をかなり抑えられます。
例えば1階と2階の壁がストレートにつながっていて、1階屋根のないデザインであれば建設費をかなり減らすことが可能になります。壁のデザインをシンプルにすることも費用を抑える良い方法でしょう。
しかし日常よく利用するものは、妥協するのは良くありません。
普段使うものを妥協することなく節約する
キッチンの水回りは主婦が毎日のように使う場所であるため、納得できる材質の物を選びましょう。最高級品のホーロー素材などは非常に高額になるので、納得できるものと欲しいものの間にしっかりと線を引くことも重要です。
とは言え、ハウスメーカーの中には質が良いものの型落ちになっている商品を保管しているところもあり、水回りの商品を半額程度の費用に抑えることも可能です。
遠慮なく型落ち良品があるかどうか聞いてみるようにしましょう。
注文住宅は高額になるので、とても無理と思われるかもしれません。
しかし費用を抑えるべきところをしっかり抑えておけば、満足できる注文住宅を1,000万円から建設できます。ハウスメーカーや施工会社にしっかり自分の希望を伝えて、じっくりと話し合うことが大切です。遠慮がちになってしまうと、1,000万円の注文住宅を建てるのは難しくなるでしょう。