STEP1.いろいろな家を見る
注文住宅を建てようと思い立ったとしても、すぐにどのような家が欲しいのか具体的なイメージを得ることは難しいことです。
そもそもどのような家があるのかということも知らずに、注文住宅で様々な注文をハウスメーカーに行うことは困難です。
住宅展示場に行ってみる
まずは住宅展示場などに出かけて、色々な家を見てみることをお勧めします。
一般的に「総合展示場」と呼ばれる住宅展示場は、複数のハウスメーカーがそれぞれの特徴を前面に出したモデルハウスを建てて見学者に見てもらえるようになっているので、各ハウスメーカーの様々な具体例を見て回ることができます。
また、ハウスメーカーが独自に運営する「単独展示場」というのもあります。
どちらの住宅展示場に足を運んだとしても、リビングはどのくらいの広さがあって、どのような建材や内装品が使われているのか、窓やドアの大きさはどのくらいだろう、キッチンなどはどうだろうかと、細かいところまで見て回ってみましょう。
各モデルハウスには必ず担当の方がいるので、不明な点はどんどん質問することができます。まだ予算がはっきりしていなくても、どのくらいの予算で建てられるものなのかも、質問することができます。
複数の住宅展示場を見学する
ここで重要なのは、せっかく住宅展示場で見学するのですから、1軒だけではなくていくつもの住宅を見学しておくことです。例えば同じ4LDKの家であっても、ハウスメーカーによって全く違う家となっているはずです。その中から、自分の好みの家の具体的イメージを描くヒントを見つけてみましょう。また、見学は1回だけに制限されることでもありません。
同じ住宅展示場を何回見学すると、そのたびに新しい発見があるかもしれません。建てたい注文住宅のイメージがどんどん具体化していくにしたがって、様々なところに目が行くようになるものです。
キッチンやバスルームも見て具体的なイメージをする
キッチンやバスルームなど、建物の内装メーカーのモデルルームも見学しておきましょう。注文住宅といっても無限の選択肢があるわけではなく、キッチンやバスルームなどは、販売されている物の中から選ぶことになります。
とはいっても様々な種類がありますから、できるだけたくさん見て回り、どのような家に住むのかをどんどんイメージしていきましょう。
家ばかりではなく、土地についても考えておきましょう。新しく売りに出された宅地など、建設予定地の候補となる場所を見に行くとよいでしょう。そうすることで、具体的なイメージが描きやすくなります。
STEP2.注文住宅の概略イメージを明らかにする
注文住宅を建てるに際して、どのような家に住みたいかという概略のイメージを描いてみましょう。
この時に、住宅展示場などを見学したことにより、具体的なイメージが思い描きやすくなっているはずです。
この時点で概略のイメージがつかないならば、その部分を見るためにまた見学に行ってもよいでしょう。そうして、方眼紙などを使ってどのような家に住みたいのかをラフスケッチしてみるとよいいでしょう。
最初は、何人で住むのでいくつくらい部屋が必要なのか、どの部屋で何をしたいのか、ということから始めてみると考えやすいです。
そうして、和室にするのか洋室にするのか、部屋の方角はどちらが良いのかなどを考え、ラフな部屋割りを方眼紙に描いてみると、イメージが分かりやすくなります。
STEP3.予算を立てる
頭金の金額を決める
注文住宅に限らず、住宅は大きな買い物ですから、予算計画は重要な作業となります。
頭金としてどのくらいの金額を出せるのかをまずはっきりとします。頭金によってその後の住宅ローンの金額が左右され、ひいては毎月の返済額にも影響します。
もちろん頭金が多いほどその後の住宅ローンの返済は楽になります。しかし、だからといって耐久消費財を購入するための費用など、住宅用の資金とは別の資金まで頭金につぎ込むと、生活に支障をきたす恐れがあります。
住宅購入の頭金としてどれくらいの金額を用意できるかを明確にしておくことが大切です。
住宅ローンについてもざっくりと考えておく
住宅ローンの利用についても考えておきましょう。
まず、どのような住宅ローンがあるのかを調べることが重要です。一般的に住宅ローンには金利固定のものと、変動金利のものとが存在します。
また、金利固定といっても、借りてから一定期間固定されていて、その後は変動金利に移行するものもあります。
月々の返済とボーナス月の返済にどのくらいまでなら無理なくできるかをまず決めておいてから、銀行などに行って相談してみましょう。
そこでは、返済シミュレーションをしてくれますから、月々の返済額や返済期間を決めると、どのくらいの返済額になるのかが分かります。
こうして、注文住宅を購入するためにどのくらいのお金を出すことができるのかがはっきりとします。
STEP4.ハウスメーカーを選ぶ
複数のハウスメーカーの候補を出す
注文住宅を建てるといっても、ハウスメーカーによって工法や使用する建材などが異なります。
例えばあるハウスメーカーは軽量鉄骨の注文住宅が得意であったり、別のハウスメーカーは従来工法の木造住宅が得意であったりなど、様々あります。
この時点で、住宅展示場で見学した経験が生きます。自分の好みや家族の希望を聞いて、木造なのか、鉄筋コンクリート造なのかなどどういった住宅に住みたいのかを決めましょう。
この段階ではまだ1社に決める必要はなく、数社に絞って、それぞれのハウスメーカーを訪れ、希望する注文住宅のイメージを伝えて、見積もりを取り、ハウスメーカーを1社に決めることになります。
ハウスメーカーごとに見積もりをもらう
見積もりの比較をする際には安い方が魅力的ですが、単に見積もりの安さだけで選ぶことはしないようにします。
どうしてその金額になったのか、見積もり内容も示されているかどうかもチェックしましょう。
ただ単に見積もり額しか提示しないハウスメーカーよりも、見積もり内容も添えて見積書を提出してくれるハウスメーカーの方が信頼できますし、そもそも見積もり内容がなければ比較の使用がありません。
見積もり内容を確認することは、自分の希望がきちんと反映されているかどうかの確認することになります。
そのことを踏まえたうえで、希望が反映された内容で見積もられた中で、ハウスメーカーを選びましょう。
STEP5.設計者と打ち合わせをする
打ち合わせで希望を伝える
注文住宅の利点は、自分の希望する住宅が実現されることにあります。
そのためには、選択したハウスメーカーと設計の契約をして、実際の住宅を設計する設計者と何回も打ち合わせる必要があります。
最初は、自分の描いたラフイメージを設計者に見せたりして、住宅の全体的な部屋割りを決めることから始まります。そして、床材や壁材など、各部屋の内装をどのようにするのかを打ち合わせて決めていきます。
注文住宅では、このような部屋の内装に関して、設計者にデザインを頼むことも可能です。
この時、部屋の中に配置する家具などについても設計者に伝えておけば、それらの家具の配置も含めて内装のデザインも提案してくれる場合も多いです。
また、キッチンやバスルームなどの設備についても、どれにするかを決めていきますし、ハウスメーカーによっては、インテリアコーディネイターと壁紙やカーテンを選ぶ打ち合わせをすることもあります。
STEP6.住宅建設と内覧、引き渡し
建てるべき住宅の設計が固まったら、建設になります。
ハウスメーカーに注文する場合は、建設も一括して請け負ってくれるので、工務店を探す必要もありません。
完成したら内覧会があります。これは、注文通りに建てられているかどうかの確認です。
ハウスメーカーによっては建設途中であっても何回でも確認することができることもありますから、積極的に建設現場に出かけて行って、イメージ通りの家が建てられているかどうかを確認しましょう。
実際に建てられた家に納得できたら、引き渡しとなります。