まず用語の説明ですが、「敷地面積」とは単純にその土地の広さの面積のことをいいます。
不動産屋で売りに出されているような土地面積は、「敷地面積」になります。
これに対して、「建築面積」というのは、一般的にいう「建坪」のことで、おおよそで言うと建物の1階部分の床面積のことをいいます。
敷地面積が59m²(約17.8坪)以下の土地は、狭小地であり建ぺい率によっては家が建てられない場合もあります。
仮に敷地面積が59m²建ぺい率が60%の場合、建築面積は35.4m²(約10.7坪)とれますので、家を建てることは可能です。
ただ、建築面積が30m²以下になると、依頼できる業者も限られてくるので注意が必要です。
狭小地の場合の家づくりは、3階建てにしたり、間取りを工夫することで開放感を出すことが重要になってきます。
また、2018年6月の「建築基準法の一部を改正する法律」により、「準防火地域の耐火建築物」、「準耐火建築物」の建ぺい率が10%緩和されるようになったので、狭小地においては建ぺい率を上げる工夫もしたほうがよいでしょう。
ここでは敷地面積が59m²(建坪が約17.8坪)以下の土地での、注文住宅の間取りプラン例についてご紹介いたします。
敷地面積58平米(約17.5坪)で、建築面積(建坪)が46.4平米(約14坪)の注文住宅間取りプラン例
この土地は敷地面積58m²と小さいですが、形も正方形に近く建ぺい率が80パーセントあるので、建築面積は約46.4m²程とることができます。
ただ、土地の大部分のスペースに家が建つので、空いたスペースはほとんどなく、陽当たりなどは間取りで工夫する必要がでてきます。
この場合、窓を大きくしたり、2面採光にしたりして陽当たりと風の流れを良くしています。
間取りはシンプルな2階建てで1階にLDK、2階に2部屋で2LDKです。
浴槽や収納も広く取れ、トイレも1階と2階に設置しています。
敷地面積が58m²程度でも建ぺい率が高く、変形地でなければ、3階建てにしなくても余裕のある間取りが取れるプラン例です。
敷地面積42平米(約12.7坪)で、建築面積(建坪)が25.2平米(約7.6坪)の注文住宅間取りプラン例
この土地は変形地ですが、長方形に近いのでそこまで家を建てるのに問題にはならないでしょう。
ただ、敷地面積42m²で建ぺい率が60%なので、建築面積は25.2m²(約7.6坪)となり、かなり小さいです。
建築面積が10坪以下の場合は、ハウスメーカーで対応してくれるところが限られてくるので、狭小住宅専門の業者に依頼するのもよいでしょう。
この例の場合は、土地はが小さい分、3階建てにすることで3LDKを確保しています。
また、ルーフバルコニーをつくることで、ガーデニングをしたり、洗濯物を干したりすることができます。
敷地面積48平米(約14.5坪)で、建築面積(建坪)が28.8平米(約8.7坪)の注文住宅間取りプラン例
この土地は48m²と狭く、さらに変形地ですので、土地の形に合わせてできるだけスペースが取れるような家になっています。
正方形や長方形の土地でないと良い家が建てられないと考えている方もいると思いますが、間取りを工夫することで明るく快適な家にすることもできます。
また、変形地は土地の価格も割安になることが多いので、その点もメリットと言えます。
ただ、この例の大きさだと駐車スペースもとれませんので、ビルトインガレージ3階建てにしています。
1階部分は車が入り、間取りは1LDKと部屋数は取れないので、子どもが小さいうちは良いですが大きくなってきたら狭く感じてくるでしょう。
特に都心部において、駐車場が近くになかったり駐車場の賃料が高く、車が手放せないという方は、ビルトインガレージのこういった間取りも参考にしていいと思います。
敷地面積34平米(約10.3坪)で、建築面積(建坪)が20.4平米(約6.2坪)の注文住宅間取りプラン例
こちらの例は変形で狭小の土地の例です。
変形地ではありますが、建ぺい率が60%あるので、なんとか1DKの間取りをとれています。
こちらの例も土地の状況によっては、ハウスメーカーや工務店に対応できないこともあるので注意が必要です。
間取りは、水回りを1階に集め2階に寝室をもってきている1DKになります。
この間取りだと、1人もしくは2人で住むのが限度で、敷地面積も大きくないので駐車スペースも確保できません。
子供がいなかったり、子供が独立した夫婦には適していますが、子供がいるご家庭などでは3階建ても検討したほうがよいでしょう。
「タウンライフ家づくり」というサイトは、家を建てたい地域やお持ちの土地の面積等を選択すると、その条件に対応した複数のハウスメーカーや工務店が表示され、その中から希望の業者を選ぶと、注文住宅の「間取りプラン」や「見積もり」を無料で出してくれます。
狭小地に対応できる業者もすぐ見つかりますし、複数の業者に一括で「間取り」や「見積もり」を取り寄せることができるので、比較検討しながら家づくりを始められます。
希望に合わなかったら、全ての業者を断っても全然問題ありません。
無料ですので、自分の希望とする注文住宅が「どういった業者が対応してくれるのか」や「見積もりはどれくらいになるのか」だけでも聞いておく価値はあると思いますので、興味のある方は利用してみてはいかがでしょう。
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